法人別リリース Tue, 30 Apr 2024 14:00:00 +0900 hourly 1 第13回臨床疫学セミナー 「イベント発生までの時間をアウトカムとした統計解析の諸問題と対策法」 のご案内 /release/202404260076 Tue, 30 Apr 2024 14:00:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2024年 4月30日 各 位  お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo             第13回臨床...  
2024年 4月30日
各 位 
お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 
 
 
 
 
 
第13回臨床疫学セミナー
「イベント発生までの時間をアウトカムとした統計解析の諸問題と対策法: Q&Aで学ぶ実践的生存時間データ解析入門」
開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを開催しています。標記、第13回臨床疫学セミナーは、以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。4月30日時点で、すでに418人以上が参加登録した、大きな期待を集めているセミナーとなります。関係者各位に、ご周知のほどお願いします。
 
リアルタイム配信日 2024年5月31日 (金) 17:00~18:30
オンデマンド配信期間 2024年6月7日 (金) ~2024年7月7日 (日)
演者 佐藤 俊太朗 (長崎大学病院臨床研究センター)
司会 奥村 泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
参加費 3000円 (学生: 500円)
参加登録 https://icer13.peatix.com (登録〆切: 5月30日 (木))
 
企画趣旨 医療機関への入院から退院までの期間、入職から昇進までの期間、入学から中退までの期間など、特定の開始点から関心のあるイベントが発生するまでの時間を「生存時間データ(survival/time-to-event data)」と呼びます。この生存時間データに関する統計解析を「生存時間解析(survival analysis)」といいます。生存時間データは社会科学や医学で頻繁に使用されるため、多くの研究者や臨床家は、生存時間解析に触れる機会は多くあるでしょう。しかし、実際に生存時間データの解析を試みると、以下のような疑問が浮かび上がります。
生存時間データ解析の結果の解釈の仕方は?
適切な群間比較の方法は?
統計モデルを用いた適切な効果の推定方法は?
関心のあるイベントは心筋梗塞だけど、心筋梗塞を起こさずに死亡した場合、どのように考えれば良いのか?
生存時間解析をしたい場合、研究計画書にはどう書けば良いのか?
生存時間解析をした場合、論文にどう書けば良いのか?
 
本セミナーでは、このような実践的で一般的な疑問について、考え方や対策法の一例をQ&A形式で解説していきます。
演者略歴 2014年から長崎大学病院臨床研究センターで生物統計家として、統計・疫学コンサルテーションや研究・教育活動に従事。2018年に久留米大学の博士後期課程を修了し、バイオ統計学の博士号を取得。『現代疫学』監修。
臨床疫学セミナーについて 医療・介護・福祉領域の臨床疫学研究では、研究法の高度化が進み、研究者に求められる知識が増えてきています。そこで、臨床疫学セミナーは、一般的な教科書ではあまり取り上げられない重要性の高い研究法に着目して、最先端の情報を共有するために実施しています。これまでの臨床疫学セミナーには、延べ8582人が参加しており、国内最大規模の研究法セミナーとして成長しています (表)。参加者は、医療機関などの臨床家、大学・研究所の研究者、製薬企業の職員など多岐にわたります。
 
表. 臨床疫学セミナーの履歴
日付
演題名
講師名 (所属)
参加者数
2021年12月3日
第1回臨床疫学セミナー「分割時系列デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
611人
2022年1月14日
第2回臨床疫学セミナー「自己対照研究デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
475人
2022年2月18日
第3回臨床疫学セミナー「患者報告式アウトカム尺度における臨床的有意性の定め方: 介入効果の解釈のために」
竹林 由武
(福島県立医科大学)
634人
2022年3月25日
第4回臨床疫学セミナー「NDBを活用した臨床疫学研究: 誰もが活用できる未来に向けて」
奥村 泰之
(臨床疫学研究推進機構)
519人
2022年8月26日
第5回臨床疫学セミナー「疫学・統計学からみた責任ある研究活動: 不正の連鎖を止めるために」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
371人
2022年12月17日
第6回臨床疫学セミナー「教科書が教えてくれない『交絡』の話: 実践的な調整変数選択から未測定交絡への感度分析まで」
芝 孝一郎
(ボストン大学)
1022人
2023年1月20日
第7回臨床疫学セミナー「臨床研究の新しい組み立て方:『何を推定したいのか』から研究計画と解析方法を考える」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
897人
2023年2月24日
第8回臨床疫学セミナー「単一事例の研究デザインと解析: データに基づき臨床を科学的にする」
竹林 由武
(福島県立医科大学)
684人
2023年3月31日
第9回臨床疫学セミナー「NDBサンプリングデータセットを活用した臨床疫学研究の可能性: 誰もが活用できる未来に向けた試み」
奥村 泰之
(臨床疫学研究推進機構)
564人
 
2023年6月16日
第10回臨床疫学セミナー「医学論文執筆の新常識!初心者からベテランまで役立つChatGPT活用法ウェブセミナー」
片岡 裕貴
 (京都民医連あすかい病院)
1669人
2023年8月25日
第11回臨床疫学セミナー「データから知りたい因果効果を探るには:クエスチョンと統計手法をつなぐ教科書では学べない思考力養成講座」
芝 孝一郎 (ボストン大学)
1136人
2023 年 12 月 15 日
(開催中止) 第12回臨床疫学セミナー「最適な患者報告式アウトカムの選び方:COSMINによる信頼性と妥当性の新しい評価法」
竹林 由武
(福島県立医科大学)
開催中止
 
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第12回臨床疫学セミナー 「最適な患者報告式アウトカムの選び方」 開催のご案内 /release/202311203100 Tue, 21 Nov 2023 09:00:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2023年 11月21日 各 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo                     ...  
2023年 11月21日

お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 位
 
 
 
 
 
第12回臨床疫学セミナー
「最適な患者報告式アウトカムの選び方:
COSMINによる信頼性と妥当性の新しい評価法」
開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを開催しています。標記、第12回臨床疫学セミナーを以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。関係者各位に、ご周知のほどお願いします。
 
リアルタイム配信日 2023年12月15日 (金) 10:00~18:30
オンデマンド配信期間 2023年12月22日 (金) ~2024年1月21日 (日)
演者 竹林 由武 (福島県立医科大学)
司会 奥村 泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
参加費 7000円 (学生 3000円)
参加登録 https://icer12.peatix.com (登録〆切: 12月14日 (木))
 
企画趣旨 患者報告式アウトカム (Patient-Reported Outcome: PRO) とは、質問紙法などにより、患者の状態について患者自身から、直接的に回答を求める方法です。PROは、がんや疼痛など様々な領域において、重要なアウトカムとして位置づけられています。
 
PROを臨床や研究で活用する際に、そのPROが患者の状態を捉えられる性能を十分に備えていることが重要となります。そうしたPROの性能は、「信頼性」と「妥当性」といった専門用語により表現されてきましたが、それらの用語が何を意味するか、専門家間でも一致した見解がありませんでした。そうした用語の不一致を解消し性能評価法を体系的に整備した国際基準としてCOSMIN (COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement INstruments) があります。
 
本セミナーでは、COSMINに準拠して、信頼性と妥当性の新しい評価法を解説します。本セミナーを受講することにより、①PROの性能評価をしている論文を読めるようになること、②PROの中から最適なPROを選べるようになること、③PROの性能評価研究をする際のポイントを理解できるようになることが期待されます。
タイムテーブル 10:00-11:00 1. PROの性能評価におけるCOSMINの重要性とPROの開発手順
 
11:10-12:10 2. PROの項目内容は構成概念とマッチしているか:
内容的妥当性評価の3ステップ
12:20-13:00 3. 海外で開発されたPROは適切に翻訳されているか:
翻訳プロセスの評価
13:40-14:40 4. PROの得点は構成概念の次元数とマッチしているか:
内的一貫性、構造的妥当性、測定不変性の評価
14:50-15:30 5. PROの得点は仮説とマッチしているか:
基準関連妥当性、仮説検定、反応性の評価
15:40-16:20 6. PROの得点は偶然に変化しないか:
信頼性と測定誤差の評価
16:30-17:30 7. 何点の変化があれば臨床的に意味があると言えるのか:
解釈可能性の評価
17:30-17:50 8. まとめ:
良いPROが備える性能とは
17:50-18:30 総合質疑
演者略歴 2014年広島大学大学院を修了(博士(学術))後、統計数理研究所リスク解析戦略研究センター特任助教として自殺データベース開発に従事。2016年から現職。臨床心理士/公認心理師として地域のメンタルヘルス事業、心理社会的介入の臨床試験に従事している。
 
 
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第11回臨床疫学セミナー 「データから知りたい因果効果を探るには」 開催のご案内 /release/202307247384 Tue, 25 Jul 2023 08:30:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2023年 7月25日 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo  各 位           第11回臨床疫学...  
2023年 7月25日
お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 各 位
 
 
 
 
 
第11回臨床疫学セミナー
「データから知りたい因果効果を探るには:
クエスチョンと統計手法をつなぐ教科書では学べない思考力養成講座」
開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを開催しています。標記、第11回臨床疫学セミナーを以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。関係者各位に、ご周知のほどお願いします。
 
リアルタイム配信日 2023年8月25日 (金) 10:00~18:10
オンデマンド配信期間 2023年9月1日 (金) ~2023年10月1日 (日)
演者 芝 孝一郎 (ボストン大学)
司会 奥村 泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
参加費 7000円 (学生 3000円)
参加登録 https://icer11.peatix.com (登録〆切: 8月24日 (木))
 
企画趣旨 データから病気の原因を特定したり、治療・介入・政策の効果の大きさを探る営みを統計的因果推論といいます。これは医学研究や社会科学・ビジネスの現場において最も重要なデータ分析の目的の一つです。よくある因果推論の解説・教科書では、「傾向スコア」などの個別の統計手法、すなわち「ツール」の数理的な背景や使い方に関するものが多いです。ツールを知ることは当然重要ですが、それだけでは不十分です。新しくて高度な手法をなんとなくデータに当てはめるだけでは適切な因果推論はできないからです。
 
・そもそもなぜそのような統計手法が必要なのか
・その手法で何ができて、何ができないのか
・無数にある統計手法がそれぞれどのように異なり、どう使い分けるべきか
本セミナーでは、因果推論の背後にある考え方の解説を通してこれらの疑問に答え、数多く存在する「ツール」を使いこなして目的や状況に沿った適切な手法を使った統計的因果推論を行うための基礎体力を培います。もちろん本セミナーで因果推論の全てを伝えることはできません。しかし、このような基礎体力を一度身につけることは、長期的な財産になります。
 
・なんとなく統計ソフトを動かして出てきた結果を解釈している
・論文で出てくる様々な手法の何が違うのか、ついていけない
・「因果推論では〜すべきだ」という断定的で誤った巷の言説に惑わされる
 
このようなステージから抜け出し、目的に沿った統計手法の選択・批判的吟味ができるようになる基礎がつくからです。基礎が身につくことで、より高度な内容を学ぶ際の理解も深まります。因果推論の初学者はもちろん、すでに因果推論を実務で使っているがより深い理解を追求したいと感じている人に役立つでしょう。このセミナーは幅広いレベルの方を対象に、因果推論を体系的に学ぶ機会を提供します。
 
タイムテーブル 10:00-11:10 1. データから「●●の効果」を知る:因果推論の基本の3ステップ
11:20-12:30 2. なにを調整すればよいのか:教科書が教えてくれない実践的な変数選択と未測定交絡について
13:20-14:30 3. 因果推論における回帰分析の活用:なぜ使うのか ・考慮すべき点・よくある誤解
14:40-15:50 4. 回帰分析で推定された効果の解釈とその他の手法との比較
16:00-17:10 5. より複雑な「効果」を見る方法:効果の異質性と媒介分析
17:10-17:30 6. まとめ:「知りたい効果」と統計手法を合わせるために必要なこと
17:30-18:10 総合質疑
演者略歴 2020年ハーバード大学で博士号取得 (PhD in Population Health Sciences) 後、同大学リサーチフェローを経て2022年にボストン大学公衆衛生大学院疫学部アシスタントプロフェッサーとして着任。専門は統計的因果推論の社会疫学研究への応用。SNSやブログにて統計的因果推論の「考え方」に関する情報発信にも取り組んでいる。
 
 
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NDBを活用した研究のフィージビリティ向上に資する基礎資料の開発 /release/202307207314 Thu, 20 Jul 2023 17:21:08 +0900 臨床疫学研究推進機構   2023年7月20日 各 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo  位           「NDBを活用した...  
2023年7月20日

お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 位
 
 
 
 
 
「NDBを活用した研究のフィージビリティ向上に資する基礎資料の開発
~サンプリングデータセットによる網羅的解析~」について


一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市,代表理事:奥村泰之)は,レセプト情報・特定健診等情報データベース(National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan:NDB)のサンプリングデータセットを活用して,NDBを活用した研究のフィージビリティ向上に資する基礎資料を開発することを目的とし,網羅的解析を行った成果を公表しましたので,その概要を別添のとおりお知らせします。
本研究では,2012年1月から2020年1月診療分の間(各年1月,4月,7月,10月)の医科入院,医科入院外,DPC,調剤レセプトを分析対象とし,外来患者延べ18,914,933人,入院患者延べ7,445,993人の医薬品情報・診療行為情報・傷病名情報を網羅的に分析しました。NDBを活用した研究を計画する際に,適格基準に該当する患者数等を事前に見積もること(フィージビリティチェック)が困難ですが,本研究成果を活用することにより,フィージビリティチェックの代替となることが期待されます。
書誌情報 著者名:一般社団法人臨床疫学研究推進機構
標題: NDBを活用した研究のフィージビリティ向上に資する基礎資料の開発:サンプリングデータセットによる網羅的解析
URL: https://icer.tokyo/
 
 
はじめに レセプト情報・特定健診等情報データベース(National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan:NDB)は,全国の保険医療機関から発行された診療報酬明細書(レセプト)を厚生労働省がデータベース化したものをいいます。NDBの第三者提供制度が2011年度から開始されて10年以上が経過していますが,その研究成果は未だに乏しい状況です。この一因として,NDBでは適格基準に該当する患者数等を事前に見積もること(フィージビリティチェック)が困難であることが考えられます。
そこで,本研究では,NDBサンプリングデータセットを活用して,NDBを活用した研究のフィージビリティ向上に資する基礎資料を開発することを目的としました。
NDBサンプリングデータセット NDBサプリングデータセットとは,NDBに格納された単月の入院レセプトとDPCレセプトから10%,外来レセプトの患者から1%の抽出率で,年齢を層とした層化無作為抽出されたデータセットのことを意味します。本研究では,2012年1月診療分から2020年1月診療分の間(各年1月,4月,7月,10月)の,医科入院,医科入院外,DPC,調剤レセプトについてデータ提供を依頼しました。
NDBオープンデータとの比較 NDBサンプリングデータセットを活用した本研究成果と,NDBオープンデータとでは,表 1に示す点が異なります。例えば,本研究成果では,降圧薬の中ではamlodipineの処方を受けた外来患者が最も多く,次いでnifedipineとolmesartanが多いことが示されています。一方で,NDBオープンデータでは患者数を特定できないばかりでなく,薬効分類3桁ごとに処方数量の多い上位100品目の数量しか公表されていないため,降圧薬のように複数の薬効分類が割り当てられ(降圧薬は,薬効分類3桁では212,213,214,217,219,249に区分されている。),薬効分類の中の品目数が多い場合(例えば,薬効分類214は,降圧薬だけでも1800品目以上,他の薬剤クラスも含めると2000品目以上存在する。),「降圧薬の中で,どの薬剤(一般名単位)が最も多く処方されているか」という単純な疑問に答えることができません。
表 1. NDBサンプリングデータセットを活用した本研究成果とNDBオープンデータとの相違
特徴
NDBサンプリングデータセットを活用した本研究成果
NDBオープンデータ
対象年
2012年1月~2020年1月
2014年4月~2021年3月
診療月
単月
通年
集計単位
人数/数量
レセプト件数/数量
薬剤集計の単位
一般名単位
医薬品コード単位(薬効分類3桁ごとに上位100品目)
診療行為集計の単位
区分番号単位
診療行為コード単位
傷病名の集計
あり
なし
患者数の分析 図 1は,2012年1月から2020年1月診療分の間における患者数の推移を示しています。外来患者延べ18,914,933人(月平均573,180人),医科入院患者延べ4,207,526人(月平均127,501人),DPC入院患者延べ3,238,467人(月平均98,135人)が特定されました。

図 1. 2012年1月から2020年1月診療分の間における患者数の推移
図 2に,2020年1月診療分の年齢構成率を示しています。構成率のピークは,外来では70~79歳(19.2%),医科入院では80~89歳(29.2%),DPC入院では70~79歳(26.5%)にあることが示されました。
図 2. 2020年1月診療分における年齢構成率
薬剤クラスごとの分析 ここでは糖尿病治療薬を基に,薬剤クラスごとの集計結果を例示します。薬剤クラスとしては,降圧薬,脂質異常症治療薬,糖尿病治療薬,抗精神病薬,抗うつ薬,抗不安・睡眠薬,気分安定薬,抗認知症薬,ADHD治療薬,パーキンソン病治療薬,抗てんかん薬,抗悪性腫瘍薬,抗サイトメガロウイルス薬,抗HIV薬,抗インフルエンザ薬,抗菌薬,ステロイド,吸入ステロイド喘息治療薬,抗リウマチ薬,オピオイド,鎮痛薬,抗血栓薬,抗血小板薬について同様の集計結果をWebサイトに公表しています。
図 3は,外来において糖尿病治療薬の処方を受けた患者数の推移を示しています。2012年1月から2020年1月の間に,患者数は45,549人から58,059人へと,1.27倍増加していました。これは,抽出率が1%であることと抽出月に受診しているとは限らないことを考慮すると,糖尿病治療薬の処方を受けている外来患者数は,600万人を超えることを示唆します。
 

図 3. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において糖尿病治療薬の処方を受けた患者数の推移
 
図 4は,外来において糖尿病治療薬の処方を受けた患者数の推移を,年齢区分ごとに示しています。構成率のピークは,70~79歳にあり,次いで,60~69歳と80~89歳が上位となりました。2012年1月から2020年1月の間に,70~79歳の患者数は14,272人から19,948人へと,1.40倍増加していました。
 

図 4. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において糖尿病治療薬の処方を受けた年齢区分別患者数の推移
 
図 5は,外来において糖尿病治療薬の処方を受けた患者数の推移を,患者数が上位の薬剤ごとに示しています。2012年1月時点の糖尿病治療薬のシェアは,glimepirideが首位,次いでsitagliptinとmetforminが上位でした。2020年1月時点のシェアは,metforminが首位,次いでsitagliptinとglimepirideが上位であり,順位に変動がありました。

図 5. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において糖尿病治療薬の処方を受けた一般名別患者数の推移
 
図 6は,2020年1月診療分の外来において糖尿病治療薬の処方を受けた患者数を,患者数が上位の疑い病名を除く傷病名を年齢区分(全年齢,10-19歳,80-89歳)ごとに示しています。全年齢区分と80~89歳では,高血圧症が首位,次いで,糖尿病と2型糖尿病が上位になりました。一方で,10~19歳では,1型糖尿病が首位,次いで,アレルギー性鼻炎と1型糖尿病・糖尿病性合併症なしが上位になりました。
図 6. 2020年1月診療分の外来において糖尿病治療薬の処方を受けた患者の傷病名
 
診療行為ごとの分析 ここでは傷病手当金意見書交付料(区分番号:B012)を基に,診療行為ごとの集計結果を例示します。診療行為としては,基本診療科のうち入院料等と全ての特掲診療料について同様の集計結果をWebサイトに公表しています。
図 7は,外来において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた患者数の推移を示しています。2012年1月から2020年1月の間に,患者数は1,103人から1,627人へと,1.48倍増加していました。これは,抽出率が1%であることを考慮すると,傷病手当金意見書交付料の算定を受けている外来患者数は,月間16万人程に達していることを示唆します。

図 7. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた患者数の推移
 
 
図 8は,外来において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた患者数の推移を,年齢区分ごとに示しています。構成率のピークは,40~49歳と50~59歳にあり,次いで,30~39歳が上位となりました。2012年1月から2020年1月の間に,50~59歳の患者数は226人から395人へと,1.75倍増加していました。
図 8. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた年齢区分別患者数の推移
 
図 9は,2020年1月診療分の外来において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた患者数を,患者数が上位の疑い病名を除く主傷病名と年齢区分(全年齢,30-39歳,50-59歳)ごとに示しています。全年齢区分と50~59歳では,うつ病が首位,次いで,高血圧症が上位になりました。一方で,30~39歳では,うつ病が首位,次いで,適応障害が上位になりました。
 

図 9. 2020年1月診療分の外来において傷病手当金意見書交付料の算定を受けた患者の傷病名
 
傷病名ごとの分析 ここでは口腔・咽頭がんの傷病名コード(ICD-10コード:C00-C14)を基に,傷病名ごとの集計結果を例示します。傷病名としては,感染症及び寄生虫症(A00-B99)から健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用(Z00-Z99)まで,同様の集計結果をWebサイトに公表しています。
図 10は,外来において口腔・咽頭がんの傷病名コードを有する患者数の推移を,年齢区分ごとに示しています。構成率のピークは,70~79歳にあり,次いで,60~69歳と80~89歳が上位となりました。2012年1月から2020年1月の間に,70~79歳の患者数は104人から164人へと,1.58倍増加していました。

図 10. 2012年1月から2020年1月外来診療分の間において口腔・咽頭がんの傷病名コードを有する年齢区分別患者数の推移
 
 
 
図 11は,2020年1月診療分の外来において口腔・咽頭がんの傷病名コードを有する患者数を,患者数が上位の疑い病名を除く口腔・咽頭がんの傷病名と年齢区分ごとに示しています。50~59歳では,中咽頭癌が首位,次いで,舌癌が上位になりました。一方で,70~79歳では,下咽頭癌が首位,次いで,中咽頭癌が上位になりました。
図 11. 2020年1月診療分の外来において口腔・咽頭がんの傷病名を有する患者の傷病名
処方パターンの分析 ここでは精神病床入院中の統合失調症における処方パターンを基に,処方パターンの分析の集計結果を例示します。その他の処方パターンの分析としては,抗認知症薬の処方量,ベンゾジアゼピン受容体作動薬の処方量,抗認知症薬処方を受けた患者における抗精神病薬の併用患者数,免疫療法薬処方を受けた患者における吸入ステロイド喘息治療薬の併用患者数をWebサイトに公表しています。
図 12は,精神病床入院中に統合失調症の主傷病を有する患者における抗精神病薬の種類数の推移を示しています。2012年1月から2020年1月の間に,3種類以上の抗精神病薬の処方を受けた患者の割合は40.3%から33.9%へと減少していました。

図 12. 2012年1月から2020年1月の間において精神病床入院中に統合失調症の主傷病名を有する患者における抗精神病薬の種類数の推移
 
 
図 13は,精神病床入院中に統合失調症の主傷病を有する患者における年齢区分別3種類以上の抗精神病薬処方割合の推移を示しています。69歳以下の年齢層において,3種類以上の抗精神病薬処方割合が減少していました。
 

図 13. 2012年1月から2020年1月の間において精神病床入院中に統合失調症の主傷病を有する患者における年齢区分別3種類以上の抗精神病薬処方割合の推移
 
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第10回臨床疫学セミナー 「医学論文執筆の新常識!初心者からメンターまで役立つChatGPT活用法」 のご案内 /release/202305225802 Tue, 23 May 2023 11:00:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2023年 5月23日 各 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo  位           第10回臨床疫学...  
2023年 5月23日

お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 位
 
 
 
 
 
第10回臨床疫学セミナー
「医学論文執筆の新常識!初心者からメンターまで役立つChatGPT活用法」
開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを開催しています。標記、第10回臨床疫学セミナーは、以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。5月22日時点で、すでに650人以上が参加登録した、大きな期待を集めているセミナーとなります。関係者各位に、ご周知のほどお願いします。
 
リアルタイム配信日
2023年6月16日 (金) 17:00~18:10
オンデマンド配信期間
2023年6月23日 (金) ~2023年7月23日 (日)
演者
片岡 裕貴 (京都民医連あすかい病院/臨床研究・ピアサポートグループ)
司会
奥村 泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
参加費
3000円 (学生: 500円)
参加登録
https://icer10.peatix.com (登録〆切: 6月15日 (木))
企画趣旨
「限られた時間でどうやって、研究を実施して、論文を書けばいいのだろうか?」研究を実施している人なら、誰もが共通して持つ悩みだと思います。その答えの一つが、ChatGPTなどの大規模言語モデルを利用することです。
 
本セミナーでは、「臨床研究の教育」を研究している演者の視点で、ChatGPTが、研究にもたらした革新的な変化について最新情報を紹介します。また、演者の数多くのメンタリング経験を通して気づいた、潜在的な危険性への対策についても解説します。
 
本セミナーは、初学者にとっては効率よく研究プロジェクトを進めるため、メンターにとっては指導を効率化するための一助となるでしょう。
  演者略歴 2007年、東北大学医学部医学科卒。演者らが2019年より立ち上げた、日本初の臨床研究支援オンラインサロンである、臨床研究・ピアサポートグループ(SRWS-PSG)には、350名を超える医療従事者が参加している。運営者と参加者を合わせた査読あり論文数は、150本を超える。
臨床疫学セミナーについて 医療・介護・福祉領域の臨床疫学研究では、研究法の高度化が進み、研究者に求められる知識が増えてきています。そこで、臨床疫学セミナーは、一般的な教科書ではあまり取り上げられない重要性の高い研究法に着目して、最先端の情報を共有するために実施しています。これまでの臨床疫学セミナー全9回には、延べ5777人が参加しており、国内最大規模の研究法セミナーとして成長しています (表)。参加者は、医療機関などの臨床家、大学・研究所の研究者、製薬企業の職員など多岐にわたります。
 
表. 臨床疫学セミナーの履歴
日付
演題名
講師名 (所属)
参加者数
2021年12月3日
第1回臨床疫学セミナー「分割時系列デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
611人
2022年1月14日
第2回臨床疫学セミナー「自己対照研究デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
475人
2022年2月18日
第3回臨床疫学セミナー「患者報告式アウトカム尺度における臨床的有意性の定め方: 介入効果の解釈のために」
竹林 由武
(福島県立医科大学)
634人
2022年3月25日
第4回臨床疫学セミナー「NDBを活用した臨床疫学研究: 誰もが活用できる未来に向けて」
奥村 泰之
(臨床疫学研究推進機構)
519人
2022年8月26日
第5回臨床疫学セミナー「疫学・統計学からみた責任ある研究活動: 不正の連鎖を止めるために」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
371人
2022年12月17日
第6回臨床疫学セミナー「教科書が教えてくれない『交絡』の話: 実践的な調整変数選択から未測定交絡への感度分析まで」
芝 孝一郎
(ボストン大学)
1022人
2023年1月20日
第7回臨床疫学セミナー「臨床研究の新しい組み立て方:『何を推定したいのか』から研究計画と解析方法を考える」
佐藤 俊太朗
(長崎大学病院)
897人
2023年2月24日
第8回臨床疫学セミナー「単一事例の研究デザインと解析: データに基づき臨床を科学的にする」
竹林 由武
(福島県立医科大学)
684人
2023年3月31日
第9回臨床疫学セミナー「NDBサンプリングデータセットを活用した臨床疫学研究の可能性: 誰もが活用できる未来に向けた試み」
奥村 泰之
(臨床疫学研究推進機構)
564人
 
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第5回臨床疫学セミナー 「疫学・統計学からみた責任ある研究活動:不正の連鎖を止めるために」 開催のご案内 /release/202207314575 Mon, 01 Aug 2022 13:30:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2022年8月1日 各 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo  位           第5回臨床疫学セミナ... 一般社団法人臨床疫学研究推進機構http://www.icer.tokyo/

 
2022年8月1日

お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 位
 
 
 
 
 
第5回臨床疫学セミナー
「疫学・統計学からみた責任ある研究活動: 不正の連鎖を止めるために」
開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを開催しています。標記、第5回臨床疫学セミナーは、以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。
 
リアルタイム配信日
2022年8月26日 (金) 17:00~18:10
オンデマンド配信期間
2022年9月2日 (金) ~2022年10月2日 (日)
演者
佐藤俊太朗(長崎大学病院臨床研究センター)
司会
奥村泰之 (一般社団法人臨床疫学研究推進機構)
参加費
3000円 (学生: 500円)
参加登録
https://icer05.peatix.com (登録〆切: 8月25日 (木))
企画趣旨
研究活動は、常に不正と隣り合わせです。文部科学省が定義している「特定不正行為」は、「捏造」「改ざん」「盗用」の3種類ですが、特定不正行為として認定されない「疑わしい研究活動(有害な研究行為)」にも注意を払う必要があります。具体的には、オーサーシップ、利益相反の非開示、二重投稿、不適切なデータの取り扱いなどがあります。研究者の多くは、研究倫理教育を受けているため、こうした問題を熟知しているはずですが、残念ながら、因習に抗えずに、責任ある研究活動から道を外してしまうことが少なくありません。
 
本セミナーでは、「研究計画」「データ収集」「統計解析」「研究報告」「アウトリーチ」のステップごとに生じうる、疑わしい研究活動とその予防法を説明します。特に、疫学・統計学的な観点から問題が指摘されている、P-hacking(統計学的な有意差を求め続ける)、HARKing(場当たりな解析により結果が得られた後に研究仮説を設定する)、これらと絡めて研究の結果を粉飾するSpinについて、詳述します。さらに予防法として、解析計画書の作成、データ仕様の作成、これらを含む解析の再現性のいくつかの水準での担保方法を例示します。本セミナーを契機として、蔓延している疑わしい研究活動が少しでも解消されることを期待しています。
  演者略歴 2014年から長崎大学病院臨床研究センターで生物統計家として、統計・疫学コンサルテーションや研究・教育活動に従事。2018年に久留米大学の博士後期課程を修了し、バイオ統計学の博士号を取得。最近はSNSを通じて、オンライン上での学術活動(勉強会、共同研究、翻訳活動等)に取り組んでいます。
 
臨床疫学セミナーについて 医療・介護・福祉領域の臨床疫学研究では、研究法の高度化が進み、研究者に求められる知識が増えてきています。そこで、臨床疫学セミナーは、一般的な教科書ではあまり取り上げられない重要性の高い研究法に着目して、最先端の情報を共有するために実施しています。これまでの臨床疫学セミナー全4回には、延べ約2200の人が、参加しています。参加者は、医療機関などの臨床家、大学・研究所の研究者、製薬企業の職員など多岐にわたります。
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最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナー開催のご案内 /release/202111153361 Tue, 16 Nov 2021 13:00:00 +0900 臨床疫学研究推進機構   2021年11月16日 各 お問い合わせ先 一般社団法人臨床疫学研究推進機構 東京都町田市中町1-2-5 E-mail:info@icer.tokyo  位           最先端の研究法を... 一般社団法人臨床疫学研究推進機構

 
2021年11月16日

お問い合わせ先
一般社団法人臨床疫学研究推進機構
東京都町田市中町1-2-5
E-mail:info@icer.tokyo
 位
 
 
 
 
 
最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナー開催のご案内  
一般社団法人臨床疫学研究推進機構(東京都町田市、代表理事:奥村泰之)では、最先端の研究法を活用するための臨床疫学セミナーを下記日程でおこないます。
医療・介護・福祉領域の臨床疫学研究では、研究法の高度化が進み、研究者が求められる知識が増えてきています。本臨床疫学セミナーは、一般的な教科書ではあまり取り上げられない重要性の高い研究法に着目して、最先端の情報を共有するために実施します。
 
●2021年12月3日 (金) 17:00~18:10
「分割時系列デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」

●2022年1月14日 (金) 17:00~18:10
「自己対照研究デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」
 
●2022年2月18日 (金) 17:00~18:10
「患者報告式アウトカム尺度における臨床的有意性の定め方: 介入効果の解釈のために」
 
●2022年3月25日 (金) 17:00~18:10
「NDBを活用した臨床疫学研究: 誰もが活用できる未来に向けて」
 
第1回臨床疫学セミナー「分割時系列デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」 日時
2021/12/3 (金) 17:00~18:10 (オンデマンド配信: 2021/12/10 (金) ~2022/1/9 (日))
場所
Zoom
演者
佐藤俊太朗 (長崎大学病院臨床研究センター)
参加費
3000円 (学生: 500円)
参加方法
Webサイト (https://icer.tokyo/2021/11/01/seminar-1/) からお申し込み下さい。
企画趣旨
ある処置 (介入・曝露) がアウトカムに影響するのか評価するためには、関心のある処置だけではなく対照の情報が必要です。最も強力な研究デザインはランダム化比較試験ですが、観察研究であっても対照群の情報があれば、適切な解析をおこなうことで処置による影響の評価は可能になります。しかしながら、観察研究において適切な対照群を設定することが困難な場合があります。
本セミナーではこのような状況に対処するデザインとして分割時系列デザイン (interrupted time-series design) を解説します。このデザインは、処置前後のアウトカムを一点だけではなく反復して測定し、処置による効果を評価する手法です。ある施設において新しい介入を導入した前後の効果検証や、診療報酬改定の効果検証をおこなう場合などに活用できます。
 
第2回臨床疫学セミナー「自己対照研究デザイン: 対照群のない研究デザインにおける効果推定法の基礎と実践」 日時
2022/1/14 (金) 17:00~18:10 (オンデマンド配信: 2022/1/21 (金) ~2022/2/14 (月))
場所
Zoom
演者
佐藤俊太朗 (長崎大学病院臨床研究センター)
参加費
3000円 (学生: 500円)
参加方法
12月上旬にWebサイト (https://icer.tokyo/) で参加方法を周知します。
企画趣旨
ある処置 (介入・曝露) がアウトカムに影響するのか評価するためには、関心のある処置だけではなく対照の情報が必要です。最も強力な研究デザインはランダム化比較試験ですが、観察研究であっても対照群の情報があれば、適切な解析をおこなうことで処置による影響の評価は可能になります。しかしながら、観察研究において適切な対照群を設定することが困難な場合があります。
1回目のセミナーでは集団レベルのデータへのアプローチとして分割時系列デザインを解説しました。今回は個体レベルのデータへのアプローチとして自己対照研究デザインを解説します。
このデザインは、関心のあるアウトカムが生じた研究対象者のみを解析対象とするものです。このデザインが適したデータであれば、測定していない未知の要因による影響を原理的に無視できるのも特徴です。たとえば、ワクチン接種後の副反応の評価、医薬品の製造販売後の安全性評価や、治療状況のアウトカム評価に活用することができます。
 
 
第3回臨床疫学セミナー「患者報告式アウトカム尺度における臨床的有意性の定め方: 介入効果の解釈のために」 日時
2022/2/18 (金) 17:00~18:10 (オンデマンド配信: 2022/2/25 (金) ~2022/3/21 (日))
場所
Zoom
演者
竹林由武 (福島県立医科大学)
参加費
3000円 (学生: 500円)
参加方法
1月中旬にWebサイト (https://icer.tokyo/) で参加方法を周知します。
企画趣旨
QOL、ウェルビーイング、痛み、抑うつや不安など、患者が自分の状態を評価して回答する患者報告式アウトカム尺度は、多くの臨床疫学領域で重要性の高いアウトカムと認識されています。
自分の領域でよく使われる患者報告式アウトカム尺度について、「得点が何点変化したら臨床的に意味があるか」と問われたとき、どのように答えれば良いでしょうか?本セミナーでは、そうした疑問に答えられるように、患者報告式アウトカム尺度における臨床的有意性の定め方を学びます。
 
 
第4回臨床疫学セミナー「NDBを活用した臨床疫学研究: 誰もが活用できる未来に向けて」 日時
2022/3/25 (金) 17:00~18:10 (オンデマンド配信: 2022/4/1 (金) ~2022/5/1 (日))
場所
Zoom
演者
奥村泰之 (臨床疫学研究推進機構)
参加費
未定
参加方法
2月下旬にWebサイト (https://icer.tokyo/) で参加方法を周知します。
企画趣旨
2011年度からレセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) を研究者が活用できるように門戸が開かれました。NDBを活用することにより、公的医療保険で診療を受けた「全ての患者」を特定して、診療の実態把握や診療行為のアウトカム評価など、多様な臨床疫学研究を推進することを期待できます。
しかし、NDBの研究者利用が開始されてから10年以上が経過した現在においても、研究機関に所属する「ごく一部」の臨床家しかNDBを活用できていません。NDBを活用した査読付き論文も、ごく限られたものしかありません。つまり、残念ながらNDBは、ほとんど患者の役に立っていない状況です。本セミナーでは、誰もがNDBを活用できる未来に向けて、持続可能な研究体制を構築することについて解説します。
 
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