オムロン ヘルスケア株式会社（本社所在地：京都府向日市、代表取締役社長：荻野 勲）と自治医科大学 循環器内科学部門（苅尾七臣教授）は、睡眠時無呼吸症候群の患者が睡眠中に無呼吸発作を起こすときの急激なbcゲーム クレカ上昇に関する共同研究*1を実施しています。
その中で、夜間bcゲーム クレカの平均値は一見正常*2であっても、睡眠時無呼吸が発生した時のbcゲーム クレカには、高い人では200mmHg以上に上昇する危険なタイプの高bcゲーム クレカがあることがわかりました。
bcゲーム クレカは、通常朝は低く、日中動き出すと上昇し、睡眠中は落ち着くというのが一般的ですが、朝のbcゲーム クレカが高い「早朝高bcゲーム クレカ」や夜間睡眠中もbcゲーム クレカが高い「夜間高bcゲーム クレカ」の患者は脳卒中などの心血管病リスクが高いことが知られています。中でも夜間のbcゲーム クレカはそれ以外のbcゲーム クレカよりも病態や予後との関係が深く、近年、夜間bcゲーム クレカ管理の重要性が世界的に高まってきています。
夜間高bcゲーム クレカの原因としては、睡眠時無呼吸症候群、心不全や腎不全などが考えられます。中でも、睡眠時無呼吸症候群は、降圧治療をしていてもbcゲーム クレカがコントロールされない「治療抵抗性高bcゲーム クレカ」の最も多い要因と考えられており、患者数は日本だけでも200～300万人と推定されています*3。同疾患は、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸を繰り返しますが、この睡眠時無呼吸に伴って急激なbcゲーム クレカ上昇が発生し、心臓などに大きな負荷をかけます。心血管病の発生は夜間から朝方に多いことが知られていますが、この急激なbcゲーム クレカ上昇がその強力な危険因子になると考えられています。
一般に、夜間bcゲーム クレカは24時間自由行動下bcゲーム クレカモニタ（ABPM）で測定されます。これは、携帯型のbcゲーム クレカ計を24時間装着し、30分間隔などで測定・記録するものです。しかしこの方法では、睡眠時無呼吸の発生タイミングに合わせてbcゲーム クレカを測定できないため、睡眠時無呼吸に伴う急激なbcゲーム クレカ上昇を捉えられず、心血管病リスクを正しく評価できない課題がありました。そこで、当社と自治医科大学 循環器内科学部門は、睡眠中のSp02（動脈血酸素飽和度）の低下によって睡眠時無呼吸を検知した際にbcゲーム クレカ測定を開始し、睡眠時無呼吸に伴う急激なbcゲーム クレカ上昇を検出する研究用試作機を共同開発し、その実証研究を2012年より実施してきました。現在、全国25施設の医療機関が同研究に参画し、900症例を超えるデータが集積されています。
その結果、睡眠時無呼吸の重症度や夜間bcゲーム クレカの平均値は同じでも睡眠時無呼吸に伴うbcゲーム クレカ上昇の程度には個人差があること、さらに、夜間bcゲーム クレカの平均値は一見正常であっても、睡眠時無呼吸が発生した時のbcゲーム クレカには、高い人では200mmHg以上に上昇する危険なタイプの高bcゲーム クレカがあることがわかりました。また、睡眠時無呼吸に伴うbcゲーム クレカ上昇は、就寝前の降圧治療によって上昇を効果的に抑えられることが実証されました*4。
このように、睡眠時無呼吸が疑われる患者の夜間bcゲーム クレカ管理には、夜間bcゲーム クレカの平均値のみを参考にするだけではなく、睡眠時無呼吸発生時のbcゲーム クレカ上昇を測定し、それを抑える治療・bcゲーム クレカ管理をしていくことが重要であることがわかります。
今後、同研究の症例取得を進め、睡眠時無呼吸に伴うbcゲーム クレカ上昇と心血管病の発生リスクとの関連を研究していく予定です。また、試作機の改良を実施し、2015年度中の販売開始をめざして機器開発を進めていきます。
なお、同研究の中間結果については、6月12日からイタリア・ミラノにて開催される「第25回 欧州高bcゲーム クレカ学会」のシンポジウムにて、自治医科大学 苅尾七臣教授が発表されます。また、当社の出展ブースにて、試作機の展示および研究内容の紹介を行います。
【bcゲーム クレカ】
※添付画像参照
【共同研究者である自治医科大学循環器内科学部門 主任教授 苅尾七臣先生のコメント】
睡眠時無呼吸症候群は、心筋梗塞や脳梗塞、さらに突然死などの循環器疾患のリスクが3～4倍も高くなることが知られています。また、睡眠時無呼吸症候群の循環器疾患の発症時間帯には特徴があり、夜間睡眠中の発症が2.5倍多いことも知られています。
私たちは、夜間の無呼吸発作で引き起こされる低酸素を信号としてbcゲーム クレカ測定を開始する新しいタイプのbcゲーム クレカ計の試作機を開発し、実証研究を進めています。このbcゲーム クレカ計を用いて睡眠時呼吸症候群患者の夜間bcゲーム クレカを評価すると、約28％の患者が無呼吸時に160mmHg以上に上昇していること、さらに、中には200mmHg以上に上昇する人がいることがわかりました。この著しいbcゲーム クレカ上昇が睡眠中に循環器疾患を引き起こすリスクになると考えています。
このように、睡眠時無呼吸症候群のリスクは、夜間の睡眠中に潜んでいます。家庭で夜間のbcゲーム クレカを測定することによって危険な夜間高bcゲーム クレカを評価し、適切に治療を行うことで、そのリスクを低下させることができると考え、今後も共同研究を進めていきます。
*1 治療抵抗性高bcゲーム クレカ・循環器疾患における睡眠bcゲーム クレカと呼吸障害の予後に関する研究（Sleep Pressure and disordered breathing in Resistant Hypertension And Cardiovascular Disease Registry : SPREAD Registry）
*2 夜間高血圧の定義：夜間の平均血圧値が120／70mmHg以上（「高血圧治療ガイドbcゲーム クレカン2014（JSH2014）」）
*3粥川裕平、岡田保：閉塞性睡眠時無呼吸症候群の有病率と性差.年齢差. 治療学 1996; 30: 55-58.
*4Kario K, et. al. : J Clin Hypertens 2014, 16: 459-466.
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