【特集】今年もおいしい新米をお届けします。北海道、収穫の秋。
9月初旬、収穫を1 週間後に控える北海道厚真町の生産者、堀田 昌意氏を訪ねました。秋空の下、「ゆめぴりか」の圃場は一面黄金色に染まっています。「今年は天候不順もあって不安な時期もありましたが、おいしいお米がとれそう」と笑顔。
今年の北海道米も期待できそうです。
『ゆめぴりか』や『ななつぼし』、北海道を代表するおいしいお米をつくり続けていきたい。
太平洋にほど近い厚真町は、米づくりの盛んなbcゲーム twitter。堀田 昌意氏は36 歳。
「おいしい米づくり」や持続可能な農業に意欲的に取り組んでいます。
堀田氏に今年の米づくりと、これからの米づくりについて伺いました。
複雑な天候を見極め、今年もおいしいお米の収穫へ。
「こんなに黄色くなって、ほっとしたよ」
今年は天候が安定せず、ここに至るまでは不安な時期もありました。厚真町では、田植えの後まもなく低温が続きましたが、7 月に入るとぐんと気温が上昇。重要な冷害危険期は天気に恵まれ「今年はいいな」と思っていたら、7月の下旬から1カ月ほどは曇りがちの、涼しい日が続きました。しかし、お米が成熟する登熟期の8月下旬からは好天に恵まれ気温も高くなり、一気に挽回しました。
「今年は見極めが難しかった」
今年、堀田氏は田植えのあと、圃場の水を抜いて乾かす「中干し」をしていません。中干しすることで土に酸素を補給し、根腐れを防いで、根が強く張ります。また、根元から株分かれする「分けつ」を促進するので、株が増え、収量の増加にもつながります。
「中干ししたかったけれど、我慢したんだよね。温度が低かったから」
土づくりには中干しが効果的ですが、稲は水に浸かっている方が低温の影響を受けません。
「どちらをとるかなんだよね。中干しするかしないかで悩んだけれど、結局やらないでよかった。今年も、おいしいお米になっているんじゃないかな」
競争から共有へ。北海道米の未来のために、新しい技術を導入。
堀田氏自身は農業に携わって16 年。まだ学生の頃、堀田氏の父が初めてつくった「ななつぼし」を食べて、あまりのおいしさに衝撃を受けたといいます。その後、自身も父とともに米づくりに取り組むようになり、「ゆめぴりか」をつくり始めてまた、そのおいしさに感動しました。
「恵まれた圃場環境に感謝し、低タンパクのおいしいお米が
つくれるよう、できることをきちんとやっています」
「ゆめぴりか」には、その品質を守るためにタンパク値の基準がありますが、堀田氏は基準のさらに下を目指しています。
堀田氏は、水田に直接種をまく直播栽培や自動操舵の農機など、最新の技術を積極的に取り入れています。新技術の導入により省力化・効率化を進め、未来に向けて持続可能な農業のかたちを探っています。
厚真町では、カントリーエレベーターができて、bcゲーム twitterのお米を「みんなでつくる、自分たちのお米」という意識が高まりました。堀田氏は、「親父の時代は競争だったけど、俺らは共有」と語ります。北海道農協青年部の仲間とは、SNS で栽培方法や導入した農機などの情報交換を行っています。
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